第1中間期

第6王朝による統治が終わった頃よりエジプトは中央集権制が瓦解し、約140年の戦乱の時代、所謂第1中間期を迎えることとなる。この時代の資料も非常に不明瞭な点が多く、具体的にどのようなファラオが存在したかについてはあまり判っていない。第7王朝は70人ほどのファラオからなったとマネトは記しており、また第8王朝はアビドス王名表には17人の王の名が記されているが、実質的統治を行った王として裏付けのあるのはウアジカラー、カカラー・イビィのみとなる。
第8王朝崩壊後はヘラクレオポリスに興った第9王朝を創始したメリイブラーの一族によって一時全土が統一されたが、この統治は約30年で終了し、ヘラクレオポリスを拠点とする第10王朝とテーベを拠点とする第11王朝の対立の時代(南北朝時代)が始まる。
その後、第11王朝のメンチュヘテプ2世によってエジプト再統一がなされ、混沌の時代はようやく終わりを告げた。

王朝名 在位(年) 王名(英字表記) 即位名
第7王朝
第8王朝
? ウアジカラー(Wadjkare) ウアジカラー
? カカラー・イビィ(Qakare Ibi) カカラー
第9王朝
第10王朝
? メリイブラー(Meryibre) メリイブラー
? メリカラー(Merykare) −
? カネフェルラー(Kaneferre) −
? ネブカウラー・アクトイ(Nebkaure Akhtoy) ネブカウラー
第11王朝
前2134 - 2117年頃 アンテフ1世(Intef I) セヘルタウイ(ホルス名)
前2117 - 2069年頃 アンテフ2世(Intef II) ウアフアンク
前2069 - 2060年頃 アンテフ3世(Intef III) ナクトネブテプネフェル